岡山市北区足守にて、鳥居の修復工事を行いました

倉敷・総社のお墓・石材専門店として、親子3代、お墓や石材に関するお仕事をさせていただております、大森石材店です。これからこちらのブログにて、当社の施工のようす、倉敷・総社のお墓のことなど、様々な情報を発信して参ります。どうぞよろしくお願いいたします!

初回の今回は、鳥居の修復をさせていただいた様子をご紹介いたします。

 

岡山市北区足守 鳥居修復

 

今回工事をさせていただいたのは、岡山市北区にある神社様です。氏子総代の方と以前からご縁があり、「鳥居を修理してほしい」とご連絡をいただいて、現地へ確認に向かいました。

 

ご相談いただいた鳥居です。高さは3mほどでした。ずいぶん痛ましい姿になっています。お話を伺うと、木が倒れてきて鳥居にぶつかり、額と右側の笠が落下してしまったそうです。

 

詳しく伺ったところ、実は昨年の夏頃には落下していたそうです。ただコロナの影響もあってなかなかご相談できず、このままお正月を迎えるのは・・・と、年末近くになってやっとご相談くださったということでした。気付いた時はずいぶん驚かれたことと思います。

 

落下した笠と貫(ぬき)です。倒れてきた木の枝らしきものも残っていました。笠は、手前側が鳥居の外側に位置する部分、奥は左側の笠との接合部分です。鳥居の笠はこのように、右側と左側に分けて造られているものも多いです。「貫(ぬき)」は、笠の下にあって左右の柱を連結している部分ですが、今回はその右外側部分だけが落下していました。

よく状態を確認すると、鳥居自体が若干傾いていることがわかりました。すべて取り外して傾きも直す方法、ひとまず落ちた部分だけを直す方法の二通りをご提案すると、お正月まで日にちがないこともあり、今回はひとまず部分的な修復をご希望いただきました。

 

修復完了した鳥居です。

 

左側の笠部分を一旦取り外し、耐震ボンドを使用して右側も一緒に据え直しました。貫もボンドを使用してしっかりと固定、額を据え直して完了です。カニクレーン2台を使用することができたので作業もはかどり、一日で終えることができました。

今回の鳥居は、現代の技術で作られたものではなく昔の職人さんが手作りしたもので、さらに少し傾きのある状態のままの修復でしたので、この部分だけを水平に据え直すと鳥居が逆にかしいで見えてしまいます。全体のバランスを見ながら、角度等を慎重に調整しての修復作業でした。

 

かすがいを入れた接合部の見えない部分は少し割れているところもありましたが、幸いにも据え直して外から見える部分には落下の影響で欠けたり割れたりしているところは見られませんでした。これで安心してお正月を迎えていただくことができます。

鳥居の修理はそれほどたくさんいただく案件ではありませんが、この年は他にも、傾いて倒れそうな鳥居を心配された地域の方からご連絡いただいて工事を行いました。地震が多いので安全を考え、鳥居の笠等を取り外して柱だけの状態にするという工事でした。

 

修復の終わった鳥居には、総代さんをはじめ、他の氏子の皆様にも大変喜んでいただけました。集まってみると、皆さんの中には他にも以前お世話になった方がいらっしゃって、「お宅も大森さん?」と話が広がったそうです^^ こちらの足守地区は総社市の当店から車で30分ほどの距離で、時々お仕事でお世話になっています。大変ありがたいことです。今後も皆様のお役に立てることがございましたら、お手伝いさせていただければ幸いです。